■なぜ多くの人は身体を鍛えるのに顔は鍛えないのか?
約40にも及ぶといわれる顔の筋肉ですが、アメリカやヨーロッパに比べると表情の変化の少ないと言われる日本人においては、日常の生活での使用率が低いようです。長年使われていない顔の筋肉は一体どのように変化してしまうのでしょうか。
今、「ReFa」「LADYシリーズ」のMTGが、この顔の筋肉に着目し新たな旋風を起こそうとしています。海外有名歌手や女優が愛用した「ReFa」に加え、韓国歌手グループを起用した「CUVILADY(クビレディ)」はCMも多く放映され、皆さんの記憶にも新しいのではないでしょうか。
そんなMTGが新しくこの2014年に提唱するのが「フェイシャルフィットネス」。身体のフィットネスがこれだけ流通する中、顔の筋肉を鍛えるフィットネスは、まだ小さな波と言えます。筋肉と骨の知識を多く持つ柔道整復師・鍼灸師の方であるからこそ、この顔のフィットネスの重要性を良くご理解いただけるのではないでしょうか。
また顔の筋肉の衰えは多くの女性、男性にとって、生涯の問題定義であることも良くご存知かと思います。「ReFa」「LADYシリーズ」に続く新たな新商品を握るMTGの波に乗れるよう、先生方もこの顔の筋肉を鍛えることに着目してはいかがでしょうか。
本特集では、ほねつぎアカデミーがMTGより頂戴した「フェイシャルフィットネス」についての情報を提供したいと思います。
■東京大学とMTGが学会発表 顔の筋肉研究について
組織・器官の生理機能の維持・向上に加えて、外観を若々しい状態に維持することも重要です。特に、表情の若々しさは「見た目年齢」に強く影響し、それには笑筋、頬筋、大頬骨筋、小頬骨筋、口輪筋などの表情筋の量と機能が関連していると考えられます。
しかし、これらの筋は扁平かつ小型であり、走行方向も複雑なため、表面筋電図などで活動状態を定量することは困難でした。
そこで、超音波剪断波エラストグラフィーという新手法を用い、表情筋を対象としたエクササイズ(フェイシャルエクササイズ)による筋活動を測定・評価することを試みて、笑筋の長軸方向の筋硬度を測定した結果、エクササイズ中に笑筋が一定の筋活動を行った痕跡が認められました。
今回の実験により、顔の筋肉も身体と同じように鍛えられることが考えられるでしょう。
筋の機能は年齢とともに衰えてしまいます。習慣的な運動で筋の機能維持向上は若々しさを保つために不可欠です。筋機能の維持向上は、年齢問わずできるうえ、顔の筋肉を鍛えることで外観の若々しさにも影響をおよぼすことが考えられるでしょう。
■フェイシャルフィットネスへの期待
加齢による骨格筋・筋肉の減少である「加齢性サルコペニア症候群」は、まだ確かな診断基準が確立されてはいないものの、人間にとって興味深いテーマでもあり、研究・検証が続けられているようです。活動に関するサルコペニアとしては「寝たきり」がわかりやすいですね。
ですが一方で、80歳でも精力的にマラソンを行う方も存在します。その方の筋力や体力が特別なものであるというより、しっかりと継続的にトレーニングを続けてきた結果なのではないでしょうか。筋肉は何歳でも鍛えることができると言われる所以です。また、一般的に、年齢を重ねるごとに肌の老化、特にたるみに対する悩みは多くなる傾向があります。二の腕を筋トレで引き締めるように、口角を引き上げる筋肉を鍛えることで引き締めるといった「フェイシャルフィットネス」の文化は、一般的な悩みに比例して広まっていくと期待しています。
化粧品などによる肌の外側からのケアも大切ですが、筋肉の弛緩によるたるみにも注目していただきたいところです。腕や足の筋肉と同様に顔の筋肉も鍛えていただく、という視点からのアプローチも可能なのではないでしょうか。
■何故顔の筋肉に着目したのか トレーニング市場からの気づき
現在、身体のトレーニングは数多く存在し、多くのフィットネスメニューが開発されています。しかし、顔は身体の中でも常に注目され、露出されている部分であるにも関わらず、顔のトレーニング方法が確立されていない事実に気づきました。顔も身体と同じように数多くの筋肉があります。若々しさや健やかさを維持するために顔の筋肉を鍛えるトレーニングは、身体のトレーニングと同じように広く定着することと考えます。
■筋肉は何歳からでも鍛えることができる
身体能力は一般的に年齢とともに衰えていきますが、筋肉は何歳からでも鍛えることが可能です。
つまり、顔の筋肉トレーニングは体力に自信のある若い人だけではなく、若々しさを求める年配者にとっても有効な手法であるため、幅広い年齢層に向けての効果を訴求することが可能です。
■化粧品やマッサージとは違う内側からのケアが可能
老けた印象を与える原因の一つは頬やフェイスラインのたるみです。一般的なたるみケアの方法は化粧品などの皮膚の外側からのアプローチですが、私たちは皮膚を支える土台となっている筋肉に着目し、内側からのアプローチが重要であると考えました。
たるみの原因の一つである顔の筋肉事態の弛緩を、筋肉トレーニングで鍛えることによって改善へと導きます。